薬を切らした夜は長い

時々、突然、とんでもなく優しい気持ちになるのだ。
ひとりぼっちでいるときには決してない気持ちだから、つまりはそういうことなんだろう。一緒にいるときはもちろん、一緒にいなくても、手紙を読んでいるときはひとりぼっちではないのだ。何人かの、限られた、私の大切なひとたち。ありがとう、と思う。


4:37。もうこんな時間になってしまった。外はまだ暗い。春はまだ遠いのだろう。あたたかい電球色のデスクライトをひとつだけ点け、雨が屋根を叩く音と、エアコンが風を送る音を聴きながら布団に寝そべっている。


こんな夜はもう二度と来ないでほしいと思う。
薬を切らした長い夜のなかで、「ごめんね」と何度かちいさく呟いて頭を撫でた。鬱陶しそうな寝返りひとつで、部屋はまた静かになった。

不甲斐ない。